高千穂峡
2021年9月。宮崎県、高千穂峡へ。
80メートルから100メートルの断崖が7キロに渡って続く、五ヶ瀬峡谷。通称高千穂峡。
国の名勝天然記念物に指定されている。
真名井の滝
(まないのたき)
日本の滝百選の一つで、V字谷の五ヶ瀬川にそそぐ落差17mの滝。
神話によると、天孫降臨の際、邇邇藝命(ニニギノミコト)が、この地に水が無かったため、天村雲命(アメノムラクモノミコト)に命じ、高天原から水種を移した。これが天真名井(あめのまない)の湧水となり、滝となって流れ落ちたと言われている。
柱状節理
(ちゅうじょうせつり)
柱状節理とは、溶岩が冷却され固まる際に、柱状に固まったもので、六角形のものが多く見られる。
高千穂峡の柱状節理は、阿蘇カルデラの火山活動によって作られており、12万年前と9万年前の噴火で流れ出た火砕流が、当時の五ヶ瀬川を流れ下り火砕流堆積物となった。これが冷却固結され溶結凝灰岩となり柱状節理が生じたと考えられている。
阿蘇の火山活動によってできた溶結凝灰岩は、比較的柔らかく、五ヶ瀬川の侵食により露出。V字峡谷となり、高千穂峡となった。
仙人の屏風岩
(せんにんのびょうぶいわ)
高さ約70メートルの切り立った柱状節理が屏風状に見えることから、その名がつけられた。昭和9年には付近一帯が「名勝天然記念物」に指定されている。
鬼八の力石
(きはちのちからいし)
高千穂一帯を荒らしていた荒神、鬼八(きはち)が、三毛入野命(ミケイリノミコト)に対し力自慢として投げた石とされる。
重さは推定200トン。
シダ系植物が多く見られる
柱状節理
このような谷が、7キロに渡って続く。これを総称し五ヶ瀬川峡谷(高千穂峡)と呼ぶ。
真名井の滝は、ボートからも眺めることができる。
オノコロ島
神話によると伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)が高天原の神々に命じられ、日本列島を作った「国産み」において、一天沼矛から落ちた雫が固まり、最初の島となった。これが「淤能碁呂島(オノゴロジマ)」であると言われている。
おのころ池のチョウザメ
キャビア生産量日本一を誇る宮崎県だが、ここでも天真名井の綺麗な湧水を使って、チョウザメの養殖を行っている。