フルボカー城へ
2015年10月 チェコ、ショートトリップ1日目
「チェスケー・ブジェヨヴィツェ(České Budějovice)」駅についてから、地下道を通り、向かいのショッピングモールへ。
この建物の屋上にバスターミナルがある。
ここからバスに乗り「フルボカー城(Zámek Hluboká)」を目指す。
初めて乗ったチェコのバス。日本では珍しいボックスシートだ。そして、天井に非常口。
出発して、街中に出ると、トロリーバスとすれ違った。
ヴルタヴァを渡り、郊外へ。
窓の外には、広大なボヘミアの土地が広がっているが、霧が濃く遠くまで見えない。
乗車時間は30分程。
「フルボカー・ナト・ヴルタヴォウ・ポッド・コステルム(Hluboka nad Vlt Pod Kostelem)」と言うバス停で下車。
城は丘の上にあるので、この雨の中、坂道を登らなければならない。
緩やかな坂道のティルショヴァ通りを進み、マサリコヴァ通りに出ると、教会が見えた。
車もたくさん駐車してあり、おそらく、ここがこの町の中心と思われるが、この雨の中人通りは無い。
さらに進み、ベズルチョヴァの坂道を登る。
バス停から約10分。
南ボヘミアの丘の上に、チェコで最も美しいと言われるフルボカー城(Zámek Hluboká)が姿を現す。
フルボカー城は、13世紀に建てられてから増改築を繰り返し、18世紀にはバロック調に立て直され、19世紀にネオ・ゴシック様式に改装されて今の姿になる。
城の周りは、イギリス式庭園となっている。
シュヴァルツェンヴェルク家のヨハン・アドルフ1世が17世紀にフルボカー城を購入してから、最後の城主アドルフ・シュヴァルツェンベルクが1947年に政府に財産を没収されるまで、300年以上もシュヴァルツェンヴェルク家の持ち物であった。
17世紀後半に起こった第トルコ戦争で、オスマン帝国撃退に功績を残したシュヴァルツェンベルク家は、その紋章にトルコ兵の顔とそれをつつくカラスを加えた。
それを立体にしたドアノブが、今もフルボカー城の門に残っている。
フルボカー城は、主に狩猟シーズンの拠点として使われた。室内に飾りきれなくなった鹿の角が、外壁にも飾られていた。
城内は、ツアーに参加するとガイドが各部屋を案内してくれる。
撮影禁止の為、城内の写真は無い。
各所の説明を書いたガイドブックを貸し出してくれるのだが、日本語の印刷もあり、助かった。
日本人観光客も多いのだろうか。
ガイドを終えて、城の外に出る。
坂を下り、バス停へ。
バスを降りた頃よりは雨も弱くなっていた。
途中、道の向かいに古びた煙突があったので写真を撮ったのだが、後で知った話この煙突、上にコウノトリが住み着いている、有名な煙突だった。
残念ながらこの日は、コウノトリは留守だったようだ。
振り返ると丘の上に、フルボカー城の鐘楼が見えた。
ポッド・コステルムのバス停は終点ではない。降りたバス停の真向かいの対向車線側にも同じくバス停がある。
通常、帰るにはこちらから乗ると思うはずだ。当然、そちら側でバスを待っていた。
すると、来た時と同じ車線にバスがやってきた。これは町から遠ざかるバスだと勝手に思い込む。
ところがバスから降りて対向車線を歩くチェコ人のおばさんが、観光客だとわかったのだろう、チェスケー・ブジェヨヴィツェへ行くにはこのバスに乗らなければいけないと大声で教えてくれた。
バスに乗り、チェスケー・ブジェヨヴィツェへ戻る。
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