小笠原へ
2022年10月 小笠原諸島、父島へ向かうため、竹芝桟橋へ。
東京の中心から約1000キロ。
北は稚内、南は種子島へ行ける距離である。
ところが、父島に空港は無く、一週間に1往復、片道24時間の「おがさわら丸」一隻しか交通手段がない。
ガソリンなどの危険物を除けば、ほとんどがこの船で運ばれる。
これは、まぎれもなく、日本で最も遠いライフラインである。
竹芝桟橋で荷役中の、おがさわら丸(11,035トン)
旅客定員892名の貨客船。
東京島嶼部へ行く東京発の定期航路船には、車を乗せて渡るカーフェリーは存在せず、貨客船と呼ばれる貨物と人のみを運ぶ船が運行されている。
車を乗せるための専用の口が無いので、車を運ぶときは、荷物としてクレーンで吊り、船倉へ格納される。
カーフェリーが普及した現代において、5千トンを超えるこの種の船は、東京島嶼部航路にしか存在しない。
午前11時。竹芝桟橋を離れる
レインボーブリッジをくぐり、東京湾を進む
11月11日の第64次南極地域観測隊の出発に向けて、荷役中の砕氷艦「しらせ」
羽田空港沖を航行するため、飛行機が何度も上を抜けていく
羽田空港と富士山
東京湾アクアラインの換気扇「風の塔」
東京湾を行きかう船
水平線に沈む東京スカイツリー
浦賀水道を抜け、かろうじて見えた江の島
外洋にでると波が高くなる
ゆっくりとした横揺れ
この後雨が降る
翌日
5:52 空の曇った朝。朝日は見れず
煙突
7:38 デッキにて
8:03 どこからかカツオドリが飛来する
8:07 夜が明けても波は高く、水平線がブリッジの上に見える
8:49 カツオドリ
9:00 聟島列島へ差し掛かる。
東京から来ると小笠原諸島の最初に見える島々である。
小笠原諸島は、大陸運動によりユーラシア大陸から切り離された日本列島とは違い、一度も大陸と地続きになったことが無い。このため動植物が独自の進化を経て生息しており、多くの固有種が存在する為、2011年に世界自然遺産に指定されている。
面積0.14キロ平方メートル。最大標高52メートル。世界遺産の無人島。
父島二見港まで約60キロ
聟島列島 聟島と媒島の間にある「針之岩」
最大標高136メートル
聟島と針之岩
島が近く、カツオドリが増える。
聟島列島 嫁島
1.37キロ平方メートル。最大標高128メートル
10:43 父島二見港が見えてきた
あと20分ほどで到着する
おがさわら丸の到着を待つ、ははじま丸(499トン)
到着1時間後、12時に母島へ向けて出航。
10:55 父島二見港へ到着
下船した観光客で賑わう二見港
荷物を降ろす、おがさわら丸。
12:00、ははじま丸が母島に向けて出港
陽が沈む頃、少し天候が回復した。